現在展示させていただいているギャラリーニケの館長である南嶌先生が亡くなられました。
学生時代、南嶌先生の授業で紹介される展示はいつも刺激的でシビアでした。でも愛や祭、人間の尊厳に回収されてしまうオチに納得がいかなくて、いつも反論しに行っていました。今回の展示のために来校したとき、たまたま先生がいらっしゃってちょこっとだけ立ち話をしましたが、「こうやって続けているなら君はもう大丈夫、しがみついてもがいて発表し続けてるとこからしかスタートしない」とおっしゃっていました。私は、「続けていれば大丈夫」なんて思いません。というか、展示の図面に南嶌先生の直しが入ったり、私が完全暗転にしたかったけれどぎりぎりまで戦わせてもらったり、そしてできた図面なのに、結局展示のオープンを見ずに、というのはあんまりだと思います。反論したい人が去ってしまった。ニケはどうするんですか。というか、いろんな、様々な人はどうしたら。最後までアートを愛することと素直でい続けることを実践できるひとは、今後も現れますか。また、26日以降にちょっと落ち着いたら書きなおしたいと思います。
ご冥福をお祈りしています。
2016.1.18 金藤みなみ