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・文フリにおけるMMMページ
https://c.bunfree.net/c/tokyo40/1F/P/63

 

【文学フリマ東京40に「MMM みなとメディアミュージアム 」のお店に委託するよ!(本人はおそらくおらず委託のみ)】
🕙5/11(日) 12:00〜17:00開催
📍東京ビッグサイト
📘文学フリマとは?→https://bunfree.net/attend/
⛵️文フリのMMMページ→
本は
・韓国DMZ滞在の6日間(2017年)
・KIMI HA UNARU(2021年)
・アクセサリー(ストラップにするかもです)いくつか
・他
を持っていくかもです!

(1)
・タイトル 韓国DMZ滞在の6日間
・画像イメージ (添付)
・価格と販売可能冊数 1,000円/2冊・制作年月 2017年・内容(メッセージなど)
金藤みなみのzineの販売です!2017年に開催されたDMZ art festivalにてグループ展と軍事境界線ツアーに参加した記録を、レポートとフィクションのパートに分けてまとめたzineです。大きさ:A5サイズ 148mm(横)×210mm(縦)
ページ:16ページ
紙:和紙(紙のカラーは画像から変更となります)※商品内部はモノクロ印刷となっております。「新大久保ブーメラン」記録ページ:http://kintominami.com/exhibition/ashinokuboboomerang_indmz/ノンフィクションパートではレポート、出品作品について、そして、最後にノンフィクションパートに入ります。・・・
金藤 みなみ(きんとう みなみ)
アーティスト。1988年徳島県三好郡生まれ、東京都青梅市在住。ソーイングを通して、歴史の愛を問う骨太な作風。2011年女子美術大学芸術学部絵画学科(洋画) 卒業。2013年多摩美術大学大学院美術研究科博士課程前期修了。2025年広野アーティストインレジデンス(福島、2025年)。2013年から2016年まで渋家に在籍。2021年から2024年にかけて2児の出産・育児のため、経歴にブランクがあります。
・・・
◇フィクションパート冒頭
■言葉は壁「I can’t speak English, Korea.」と、韓国のハッチョン(北のほうのハッチョ
ン)でクレアは言った。彼女の髪は栗色で、10月の寒空によく映えて、紅
葉を見ているようだった。みなみは彼女に聞きたいことが浮かんでは消え、口を噤んでしまった。みなみは韓国語でも英語でも話し掛けたが、クレアの前ではなんの意味も持たなかった。言語の壁が…と思いながら、時に言語が無いことが、鋭い直感の為に有用であることを感じざるを得なかった。クレアの目の色は髪の色よりも薄い黄土色で、みなみの目を捉えた。クレアは何もしゃべらなかった。けれど、皺のよった皮膚に包まれ、落ち窪んだ目尻が魅力的だった。クレアの、13歳かそこらだろう年齢の息子のウーリーが近づいてきて(後で聞いたらまだ11歳だった)、おそらくロシア語でクレアに話しかけたあと、イチョウをクレアに手渡した。唯一わかるロシア語で、Здравствуйте(ズドラストヴィチェ)(こんにちはの意)と言ってみたが、クレアの近くにピタリとつき、こちらを見ない。こういう時、猫でも子供でもおんなじで、目を合わせてはダメだ。私はあなたに構わない、といった態度で、体も顔も背け、ぼんやりと目の端でウーリーの様子を眺める。ウーリーは、赤い葉とイチョウとコップをみなみに渡してきて、葉を仕分けるように英語で言った。韓国語は流暢だが、実際あまり使いたくないようだった。そして、韓国にいても、韓国語でも英語でもない言葉だけで生きるひとがいるということに、強い衝撃を受けた。

 

 

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