death line

追記

2017.3.8

このツイートで3月7日に書いた文章についてが

ループ構造の展覧会。最初に展覧会会場図が配られる。

最初(一周目)は、「作家による解説を受けない」という構成である。

一周目ひとつめでは、小林Aのインスタレーションの狭さがちょうどよくて心地いい。スーツの男性は火葬場の人間かと思ったが、三周目(正しくは二周目。私が勝手に二周してしまったので、三週目になっているだけです)で作家から説明がある。

ふたつめの部屋がストローク重視の作品だとすると、ひとつめの部屋はイコン的ですね、という話を小林として、そうだね、という会話をした。

ふたつめの部屋は、三つの作家の作品が向かい合っている。

私は小林の作品を見て、「後ろ髪をひかれるような引力のある絵ですね」と言った。個展でも発表していた旧作で、当時は事故に関することを言及していなかったが、私から見ると事故の作品にしか見えなかった。そして、弓指はこの絵を「隠しているような絵」で、気になり、背景を聞いたという。

 

この展覧会では、三者が役割を与えられていることが
解説によって強調される。そうやって見ると、私にはこの会場の主人公は
三者ではなく、あいだにたたずむ「満たされない魂」であるように見える。

能は、満たされない魂が主軸であり主役として据えられている。
そして、満たされない魂は、社会的なものを描くときに有効である。

しかし、そのように見てしまうと、今度は絵がかき割りに見えてしまう。

なので、鑑賞者は都度、意識をスイッチさせながら作品を見ることになる。

 

展覧会史を念頭に置いて見る

では、そのようにスイッチさせながら見ることが当然という風になったのはいつからか。

例えば、作家がDMなどを外注するとき、そこに作家の意思はないのかというと、確実に意思があるだろう。絵を描いている作家であっても、空間を意識して作品を作成するようであるべきだというのは、もちろん現在生きる作家にとっては自明であるが、展覧会そのものを構成することにまで意識がいったのは、本当に歴史的に新しいことなのだ。現代は、どこまでも意識が拡張されてしまう。そのことを利用するもよし、雑然とした部分は切り捨てるもよし、「当然隅々にまで作家が意識を向ける展覧会」が当然だと思い込んでいると、その可能性に気付けなくなってしまう。

 

 

閑話休題。リアリティについて。

いうまでもないことだけど、リアリティが大事。

だけど、そのリアリティがたまたま事故であるだけだったと見える。

それくらい、3人ともの表現スタイルに変化はないように見える。

 

事故があったから事故について向き合えるのではない。

彼らには彼らのスタイルとしての美術があり、その美術にリアリティがあったから、事故を描くことによって物語が紡げるのだ。

 

会場構成と社会性について。

満たされない魂という主役が、この会場を浮遊しているように見ると、その主役は当然社会がつくっているものなので、シビアに社会について問う展覧会だといえるのである。

 

 

筆致について。

ちょっとひいてみるには、筆致から語るのがいいと思う。弓指は、事故があろうがなかろうが、

この画風だったんだろうと思う。輪郭をペンで描くような、色にちょっとがさつさを感じさせるようなスタイル。不透明着色なので、層が重ねられた絵には見えない。かならず輪郭がある。立体感はない。こんなに描いているのにずっと下手なまま自分の持ち味に変えてしまっている感じは、少年ジャンプでは切られてしまうが、少年チャンピオンで輝きを発揮するタイプの漫画家のような感じだ。

そして、漫画のような時間性が入っている。

ALIKAの詩について

で、ALIKAは絶対に詩がいい。

そして、本というスタイルで閉じたい気持ちもわかる。
その繊細さも魅力ではある。

でも、鑑賞者は、開かれたスタイルで展示してあっても、この会場構成であれば、真摯に見てくれるし、見られるべき魅力をもった詩だと思った。

きちんと額装してみたり、壁にどーんと絵の具でかいたりしたほうがよかったんじゃないか。朗読するとか。

 

解説について

解説を暴力だととらえるか、パッケージングされたひとつのパフォーマンスだととらえるかで、また見方が変わると思う。

 

art for stage

「劇」も「美術」も、と、いうところにいます。

2011年頃は劇と美術の境界をゆらめかせて、そのあいだに立つことにしていましたが、

劇の「言葉で世界が構築されていく」という感動を、美術は受け入れられない。(駄洒落ですか?ってなっちゃう)

美術の「現われ」を、劇は壊しやすい。(認識できない)

だから、両方の境界を見せることは最近はやめて、

「劇も美術もやっている人」ということを、意識していきたいと思います。(今のところは「劇の為の美術」かな。)

 

あと、アウトサイダーアートと認識されることもすごく多いんだけど、

それでもアウトサイダーではない、ということを言っていきます。

 

「異質にぶつかった。洗脳されるかと思った。見慣れた街並みが歪む。人々が、さりげなく、引いている。時空が歪む。後ろ向きに、オンナは歩いている。500m追跡すると、どうやら、一定の数の人間が、連れ立って歩いている。鈴がしずかに鳴っている。雑居ビルに、引き摺り込まれると、逆再生の【れい】が再生。」

ツアー途中で参加されたT・Sさんの感想より

horse

鈴は東京農大のニ年生で、馬の直腸検査をしていた。
蛙の解体にもびくともしない子供だったが、ふと、ご当地キャラクターのぐんまちゃんのクッキーを見て「こわい」と思ってしまい、以降拒食気味の日が続いたことがあった。一週間後にはけろりとしていたが、生物の授業を愛する一方で、動物を食べることへの小さな嫌悪感がぬぐえなかった。結局農大に入って胎盤研究のゼミに入るために課外活動をしているわけだが、最近はまた拒食気味になってきていた。

鈴は馬の直腸をぐにぐにと揉みながら、ふと、馬に私がコントロールされてるみたいだな、と思った。ふふふ、と笑うと、馬が、「そう」というのが、聞こえてしまった。驚いて危うく手を引っ込めそうになったが、急に引き抜いては後ろ足に蹴られる。直腸を通じて、馬が語りかけてきているようだった。「動くとぶつわよ」馬は鈴に言った。むしろぶたれたいような気持ちだった。

続く。

Kudanshita

13:00からパフォーマンス!

大寒波と言われていたのに日が出ているとあたたかくてさすが晴れ女。

九段下周辺の田安門から後ろ歩きで千鳥ケ淵を通って新宿。

入水した遊女が居たであろう場所を歩いてきました。

 

新宿通りをまっすぐ行って、新宿御苑のちかくで曲がって靖国通りへ。成覚寺を経て歌舞伎町から弁天へ。

 

街という存在は常にアドリブなので、こちらもダンスはアドリブで返したり。大変でしたが、カメラマンのトモトシさんとクルーのおがやさんのおかげで助かりました。

梅田さんにテキストメッセージで「今日は満月がきれいです」と言われて、疲労とか多方面への感謝とかで泣いた。

 

human

糖分の排除やコミュニケーションの遮断、ほかにもいろんな方法で、
人間であるということが見えてくる。

terrible

2017年のステイトメントを更新したのでどうぞ。

https://kintominami.com/statement/

ステイトメントというのは芸術家の宣言。

2017の金藤みなみの宣言は「酷い愛」。去年は自分自身の仕事を包括しようとしていたが、

1年の仕事の動きをカウンセリングで確かめていきながら、この言葉になった。

裏返して書けば、生活の中にはひどい愛はすべてなくしていくことが大切だと思っている。
そのうえで、芸術というのは、「酷い愛」なんですということを検証して実験していきたい。

lovely

友達がたまたま学校に入学する前の長期休み中で余裕を持って楽しく案内してもらえたんだけど、その様な自然な幸運も、コチラが気づかないくらいに気を使ってくれているプロな優しさが根底にあるんだろうな。こういう相手に自然に感じさせる気の使い方がしたい。

韓国に住んでる友達に可愛いね、肌が綺麗だね、と言うと、そんなことないよとは言わずにありがとう~って言いながら照れてるの可愛すぎる。

mmca

ソウルで最初にキョンボックンに言って、サムゲタンを食べた。多分一番この食事がリッチ。絵を描いたりしてた。

キムスージャについてだけど、自分の先行事例として見たいという感じで見ていて、そういう感じで見た今回。

素朴だな、というのが感想。イブルのほうが参考になるけど、イブルも有名になると複雑になっていく。

 

キムスージャから自分に落とし込みたいエッセンスとしては、やはりマイペースであること。複雑になったり、正直に言うと芸術からかけ離れすぎていることを見せるヨガを取り込んでいくような作品は退屈。けど、それでもマイペースさは勇気が貰える。

 

今回はたくさんバスに乗った。

Aaカフェでチーズケーキを食べて、6時半にミノと待ち合わせ。ホンデで会った。懐かしい。ビザカードから両替が出来なくて焦る。

お好み焼き屋は満員で、ちょっと鳥をつまめるバーに入る。コンクリのさっぱりしたシンチョン方面の店。日本に去年も来ていて、お好み焼きとかすきで、日本のともだちとおこのみやき食べよう~(店の名前は たまご)と思っていたミノ可愛い。ホンデは2年で卒業なんですね。そのあと、松本さん(芸術校の、先輩ではじめて会ったけど、気さくでいいお兄さんでした)が来てくれて、良いギャラリーの話やお互いの仕事のウェブサイトを見るというのがめちゃ楽しかった。

 

「美しいものの中に暴力的なものが隠れているみなみの作品がいいと思う」というミノに、素朴にありがたい言葉だなと思った。

Trip to the Seoul

Thx Mino n Subin.we have good trip.

東大門market, i got strings n mango nit.Very good Fabric r there.

Kimsooja keeps my pace.I really embarrassed by that.

When we went to buy Kin, we found that music store.LP.

Cheese is good musicians.

toyama

富山がとっても近くなった。

西田さんが富山で育ったことと、

いいなと思ったアーティストがけっこう富山にいる事が重なって、富山という場所への愛着も広がっている。

片道どんなに早くても4時間はかかる場所で、

気軽に行ける場所ではないけれど。

hair

右のこめかみのあたりから髪の毛をすくって、AVRILの毛糸や糸をくるくる絡めるのが楽しい。

january

一月のスピード。

早すぎる。手元に成果物が残っているので、なんとか1月前半というのはたしかにそこにあったのだということはわかる。

こんなにもはやく過ぎ去っていく一月の中で、昨日友人とサムギョプサル食べに行く時間を滑り込ませられて幸せ。

3048-2

昨日は朝に小説がほぼ書き終わって、チェックをお願いしたい友人たちや先生に配りました。予約をしてくださったかた、本当にありがとうございます。

なかなかないことだよね。ありがたいな。

gas

ガス代払おうと思って外に出たんですけど、ガスの紙忘れてしまっちゃいました。

メチャ頭がたりないんですよね…。

そして、今日はブラジリアンワックスに行こうと思います。永久脱毛したいような、したくないような。

friend

そもそも、人生で、ともだちがいないということは

そんなに可哀そうなことじゃありません。

人生の芯は、生活と仕事と向上心。

それを充実させるのが魂の使命。

それだけあれば、ともだちがいなくても、

恋愛がなくても、立派に素敵な魂です。

まずは生活。部屋を綺麗に、服を清潔に保ち、
飯を食う。

そして、仕事。

元気な時は仕事がいちばんに来るのもいい。

仕事に情熱をもち、小さくて些細な仕事も、

大切な仕事だと認識して、仕事をすること。

向上心は、私のしゅみなので、べつになくてもいいです。

その外側で、大切に輝いている魂を持つ人に、

適切な距離で、適切な敬意をもって、

たまたま好きなモノが同じだったり、

向かう方向が一緒だったら、ありがたい。

だいじなことは話し合えて、

いやなことはしっかり言えて、

しゃくし定規にルールを設けず

互いに自立し、

鍋を囲める人を大事にするのも

人生の一興です。

the choice diary

選択日記

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※追記3…

2016.09.24

もっとも重要な選択

  1. 旅行場所の選択
  2. パフォーマンスの実行
  3. 現金の運用

逆に…、ファッションや所属の選択は、どちらを選んでも後悔する性質なので、スパッと諦め、今近くの関係性を大切にする

ファッションは小物が成功しやすい

作品の方法選びはうまい

「何を」「どんな場所に(どんなイベントに)」のような選択は下手。つまり、経過もよく結果がうまくいったとしても、後悔する性質がある。どんなイベントに出るとかは、もう悩んだり選ぶのに時間をかけたりしないで、「どっちを選んでも私は後悔する!」くらいに開きなおるとよい。「実行」に集中する。

 

 

※追記2…

2016.09.21

選択再評価を10段階で行います。

  • 所属先を続けるか否か(所属の選択)→4

所属先やスポンサー、人間関係や営業などに関してを選ぶことに対して、結局どうしても自分は最後にうじうじとなやんでしまう。
つまり、「所属」選択が下手だということ。

  • 作品の手法の選択→8
  • 支払いについて(生活習慣の選択)→9

生活の中の習慣や仕事の手法を決定していくのはとても上手だ。

 

高校の選択

例えば、A高校に入ってとても楽しかったのですが、実は偏差値的にはB高校にも入れたので、あそこに入っていたらまた違う人生だったのかなという思いがありました。しかし、選択日記を経て、人生で徹底的に「所属」については(どんなにいい結果がでたとしても)『思い悩む』性質にあることがわかり、モヤモヤが晴れました。「じゃあB高校に入っていてもまた思い悩んだのでしょうね」と冷静に自分を見ることができた。

この、「所属選択はどう選択してもムダ」というのは、性質なんだ、と割り切れたんですね。

#選択日記 「どこに入っても思い悩む性質にある自分」を知ると、その上で、「今お世話になっているところ」「かつての所属先」などを、大切にしたいなと思いますね。 2016年9月20日

 

割り切ったからこそ、大事にできる

「どこに入っても思い悩む性質にある自分」を知ると、その上で、「今お世話になっているところ」「かつての所属先」などを、大切にしたいなと思いますね。

 

※追記…

2016.09.20

ナス農家さんにいただいた「選択日記」28の項目が埋まったので、評価の段階に入りたいと思います。

  1. 自分が「選択した」と思うことを書く
  2. 日を置いて結果を書く
  3. 日を置いて再評価する(1~3が1ページ)
  4. 28の選択を書き出す(28ページ分)
  5. 日を置いて28の選択を再評価し、優先順位を決める

 

今は、4の段階まで書けています。

この「選択評価」、事業の場合は大企業が大金を投資しても行うことのようで、

『自分が何を選択だと思っているのか』

『自分はどんなことを選択する能力に長けているか』

ということが分かってきます。

 

また、選択を書き出しながら、過去の選択の評価をするという往復の作業が、

「直感が働きやすい分野」についてもわかってきます。

 

私は全体的に「何かに所属するかどうか」「習慣を続けるかやめるか」「旅行をするか否か」を選択だととらえているのだな、ということが分かってきました。

 

以下はこの本にまつわる小話です。

サンタさんの正体がナス農家さんだった件と「選択とIQ、そして恋愛のあれこれ」

nasunouka.hatenablog.com

↑小屋が完成したナス農家さん

 

 

ナス農家さんから、私のほしい物リストより、シーナ・アイエンガーの「選択日記」をいただきまして、驚きのあまり電話しました…!!(小屋オフ会に行った事があるので)

 

 

f:id:goldenmilk:20151226172547p:plain「あ、ナス農家です」

f:id:goldenmilk:20151226172857p:plain「あーもうもうもうすんごいびっくりしましたよ!じ、じ、実際ナス農家さんからのプレゼントが、ほんとにほんとにザ・サプライズという感じで、びっくりしました!ありがとうございます!」

f:id:goldenmilk:20151226172547p:plain「あ〜、びっくりしましたか?実はmalzackさんの記事を読んで、これは面白いと思ってうみさんに送ってみたんですね」

blog.malzack.com

※うみはmalzackさんに本をお送りしたことがあるんですね。幸せのペイフォワード回ってくるのはやすぎ!!ペイフォワードについてはエリサさんのこちらをどうぞ↓

erisaslife.net

f:id:goldenmilk:20151226172857p:plain「実は、この本は、今読んでいたthe art of choosingに勧めてあるメソッドを実践的なものに落とし込んだもので、ずっと気になっていたんですよ!人生の選択を見直して、自分の経験的直感を研ぎ澄ます訓練をするというストイックな本なので、本当に嬉しいです。minimalismに通じるところもありますよね」

f:id:goldenmilk:20151226172547p:plain「amazonのページみてて、関連商品にその《選択の科学》も出てきましたよ」

f:id:goldenmilk:20151226172857p:plain「TEDとかでも紹介されてますね!」

 

www.youtube.com

 

f:id:goldenmilk:20151226172857p:plain「ところで、Xmasと恋愛の記事拝読しました!私思うんですけど、ナス農家さんの恋愛は、同じくらいの(高い)IQの人が相手じゃないと厳しいんじゃないですかね。」
f:id:goldenmilk:20151226172547p:plain「あー、なんかそれ、嫌味になっちゃいそうで書きにくいんですけど、単純にIQが20以上違う人同士は会話も難しいらしいですよ」

f:id:goldenmilk:20151226172857p:plain「あー、そういうのはわかります。IQって別にその人の価値を数値化したものじゃ全然ないし、ただの指標なので、嫌味にならないように気をつけて描いたら面白そうです。IQの数値が違う人とは実は会話にラグがある、みたいな、フラットな書き方なら〜」

f:id:goldenmilk:20151226172547p:plain「なるほど」

 

というわけで、再度電話でお話しして思ったのですが、ナス農家さんは完全に頭の回転が速いんですね。私はIQ高めの友人も何人かいるので思うんですが、IQって120超えるとやや生きづらいみたいに言われるくらいでして…。一つのセンテンスに対してアイディアがいくつも出てきているように感じました。この人、ぴたっとハマった仕事が見つかったらヤバイ生産力発揮しそう…。(はっ、これが小屋暮らしか…)

 

ただ、こういう方は、情報が多すぎて、周りと話しをしている事象と自分の中の速度を合わせるのに技術が必要になってきますし、合わせること自体がストレスになりかねません。

 

恋愛で会話速度の差を埋めるのってちょっと煩わしいとこもあるんですよね。

 

なので、同じ研究対象だったり、活動目的があって、やや頭の回転がはやすぎてストレスを感じているような(少し生きづらさを感じているような)人とか、いいんじゃないかなあ〜と思うんですが、どうでしょう。

 

f:id:goldenmilk:20151226172547p:plain「僕、ミニマリストの人と小屋の人って距離がある気がするんですけど、うみさんは変人なので、送ろうかなって思ったんですよね」

www.youtube.com

※アーティストってちょっと変な人多いじゃないですか、みたいに言われたのですが、要するに変人、ということでした。ありがとうございました!!

 

f:id:goldenmilk:20151226172857p:plain「ミニマリストの人って、小屋暮らし憧れてる人多いですよ。今は距離があるというか、お互いやろうとしてることが段階として違うし、クラスタ的なものを壊すのは難しい(し、そうする理由がない)ので、無理に交流しようとも思わないし、私は単純に小屋クラスタを応援していこうかと…」

 

というわけで、そんなこんなです。

ナス農家さん、小屋完成おめでとうございます。

そして、ガチサプライズ本当にありがとうございました!(malzackさんの記事にも感謝!)
nasunouka.hatenablog.com

 

20170110

この記事で、ついに私のウェブサイトの記事は200記事を超えました。

私は背伸びをしがちな割にドジを踏みやすく、年始は粘土作品を落として壊し、ケトルの取ってを折り、

最後にはカーペットけつまづいて鉢を落とし、土をカーペットの上にドサドサかぶせるしだいでした。

 

Finally My article on website has exceed 200 articles.

i am stupid to dropped and broke the clay,kettle and pot on my desk!

みなみと遊女の本当の浄土 メモ書き1

ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校第二期生上級コース成果展出品
金藤みなみ新宿ツアー+小説予約通販ページ(小説のみの販売も同じ値段です)
2月24日(金)のイベントおよび2月25日・26日の五反田カオス*ラウンジアトリエでも販売します(現金のみ)。
「みなみと遊女の本当の浄土」
金藤みなみ
(作品の導入としてのメモ書き)
<1>使命
あまりにも多くの熱が失われてしまった。
目の前で情熱が失われていくにおいが街に立ち込める。これに苛つく。墓にも、碑にも、多大な情報が詰まっているのに、希少な話を残しておかないのはなぜだろう。そして、私が新宿を『知りたがる』のはなぜなんだろう。
わかるのは、一年前に引っ越してきた新宿は想像以上に薄ぺらく、非日常が引き延ばされたり折りたたまれたり、自在に取り扱われているということだ。そして、その折り目にはさまった寺の過去帳からは計り知れないような小さな<物語>が、今もなおとめどなく消えて言っていることだった。消えてほしくない。エゴのような、慈悲のような、どうしようもない気分が、使命が、少しずつみなみの胸を高まらせていた。
<2>金色
その朝、街は静かだった。
みなみは、11月にしては早すぎる雪をローファーでグッグッと踏みしめながら、ミスター・ドーナッツに出かけていた。
通称四季の道は新宿駅へのショート・カットには最適で、しかし野良猫やカラスがザワザワと騒ぐ鳴き声やボイラーと室外機がゴーっとまわる音などが立ち込めていて、裏路地らしい圧迫感に耳を塞ぎたくなるものだった。様々なシリカゲルを混ぜたようなにおいがするが、それでも海外の道に比べるとほとんど無臭だろう。時々英語とも中国語ともつかない呼び声が聞こえてくる。戦後はまだ電車が通っていたらしい。特に聞くつもりもない英語のリスニング・ゲームを起動してイヤホンを耳にあてると、そこには唯奈が待っていた。二人でミスター・ドーナツ靖国通り店の二階に移動した。「待ったかな」「本読んでたから大丈夫ですよ」唯奈は結婚祝いにと、スヌーピーのマグカップを持たせてくれた。
「じゃあまずイメージから」唯奈の企画した、《『あなたの描きたい一枚の絵画』を『和田唯奈の身体』が描く』》というプロジェクトに、みなみは参加していた。
おかわり自由のカフェ・ラッテを飲みながら、みなみは唯奈に「私が知りたがりすぎること」についてを話した。それは、『私が作りたいものを唯奈が描く』のに有効だと思った。実は、みなみも他者に話を聞いて、カウンセリング的に作品を作るプロジェクトはやったことがある。(と、いうか、継続中だ。)だから、自分がやっているのだから、唯奈がやろうとするプロジェクトに手を貸すのは当然の話だ。
昔、もうタイトルも思い出せない寓話で、ロザリーという名前の少女が開けてはいけない箱を持っていた。その箱を開けたロザリーは、友人も、夫も、家族もボロボロにして、何もかも失って雪の降る森の中に取り残されてしまった。きっと、今日みたいな、雪の降る日なんだろう。北風のごうごうという音は、たぶん新宿東口から歌舞伎町へと抜ける細道のビル風の音のような、恐怖を煽るものなのだろう。「見るなの寓話」という単語を思い出していた。「見るな」というと見たくなってしまう寓話についてだ。唯奈に後でラインで見るなの寓話についてのWikipediaを送ろうということをメモした。
時々、耐えられないほどの、開けてはいけないものを開けたい気持ちが胸の内からこぼれそうにあふれてくる。指の先が膨らんで、破けて、それでも他者のトラウマを根ほり葉ほり聞きたい気持ち。
トラウマの美しさに触れて、強くどこかに閉じ込めてしまいたい気持ちが強くなる。糸で縫い付けるように。羽を縫い込むように。
私の場合のプロジェクトの名前は、「Mask project」という。プロジェクトの過程では、他者に「自分の顔で気に入らないところ」を聞く。ひどい話だ。そして、好きな色や素材を聞いて、気に入らない部分を隠蔽するのだ。リアル・フォトショップだとも言える。
帰りに成覚寺に立ち寄ると、旭地蔵の足元から、奇妙な紐が伸びていた。超極太毛糸、オカダヤで売っている毛糸のドゥーのような紐を観察しようとちかづくと、魚の腐ったような、経血のようなにおいがみなみの鼻を刺した。一気に気分がわるくなったみなみは、反射的に手をパッと開いてパンパンと二回たたき、体中をはたくようにした。すると、寺の住職に声をかけられ、みなみは死ぬかと思って飛び上がった。寺の石川さんという住職 は祈るときは手をたたくのではなくて手を合わせるだけでいいという。胸をなでおろしたみなみは、しかし、肩のあたりに重さとにおいを感じた。下から立ち込めるわけではない、急に肩のあたりに移動したにおいと感触に、これはもう終わりだ、お祓いにいかねば、と思う。石川さんは、みなみにてづくりのクッキーをくれる。おやきみたいなもので、投げ込み寺とかいてある。もらうのは二回目だ。「あの、二回目で」というと、大丈夫という。少しだけ肩が軽くなり、しかし、見るなの寓話の物語のなかに入り込んだような、まさに今、私が求めていたストーリーが私に降ってきたのだという思いが、体の中を駆け巡る。
ふと旭地蔵をみると、安らかな顔である。そして、意を決して肩のあたりに聞いた。
「もしかして、いますか?」
あたたかな、猫のおなかのような熱が、肩のあたりをなでた。みなみのうなじのあたりに、サラサラとしたオーガンジーのような肌触りと、強烈な熱が入ってくる。目の前で火花が散ったかのような衝撃の後で、脳の中に直接肩のあたりのものが語りかけてくる。私は新宿の遊女で、寒くてたまらないから服を作って欲しいという。あなたの好きな色でいい。そして私は成仏がしたいから、手伝って欲しいと。怖いという気持ちの前に、みなみの中の、妙な欲望が、彼女をかわいそうだと、そしてとても興味があると言っていた。かわいそうだから助けてあげたいのではない。かわいそうなものへの興味、そして、持たないものへの慈悲という感情の流れへの好奇心。これがみなみを落ち着かせた。「服飾は独学だからうまくないけど」とつぶやいて、彼女の、遊女の手がここにあるだろうかというところに触れた。どんな色で作ろう。どんな素材で作ろう。
唯奈はラインで、私に好きな色を聞いた。私は、ファッションではトリコロールが好きだと話した。それも、少しグレイッシュ理解の紅・紺・白のようなパターン。お互いに帰宅した後、ラインで絵を見せてくれた唯奈に、金色も追加したらどうかと聞いた。四ツ谷図書館で借りてきた玉川の資料を読んでいた時だった。みなみは新宿に住んでいて、けれど、防音がしっかりとした部屋なので、喧騒ははるか階下に聞こえる。けれど、その分、非日常の街に息づく、確かな足音に耳をすませたいと思う。非日常が日常である人もいて、何年も昔にも、そういう人はいたのだ。そういう人について考える時、金色というのは、ほんの少し、枠線の縁取りなどに使うのがいいんじゃないかと思った。唯奈は四隅の枠線に金色を追加してくれた。

20170105

中目黒で時々覗いていたMake my day が閉店とのこと。

緑色のワンピースを買った。

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